ジョンベ

 先日、札幌で開催された通産省・労働省主催の「創業者セミナー」に参加する機会を得た。2回とも、これから創業しようとする起業家が200人くらい集まり、大学教授の基調講演が行われた。建設業、製造業、飲食店ほかさまざまな業種の人々が熱心に聞き入った。
 コンピュータ関係や情報関係のセミナーなら納得するが、いろんな業種の起業家に対しての創業情報であると思っていたのに、1時間半の講演の殆どがインターネットの話である。
 アメリカ始め世界のインターネット情報やヤフー株が一億円を超えたからはじまり、2000年はインターネット革命、産業革命にも匹敵するものになる。ある教授はBC、ACの紀元前後と同じくらい歴史的に大きな転換期にあると熱心に説いた。
話の内容にもインパクトがあったが、インターネットのイの字も知らない殆どの人には「なんのこっちゃ」と目を白黒させていた。これには正直驚いた。

 私は、ある程度その重要性を理解していたので内容は「そのとおり」とうなずいた。新しいメディア、双方向、スピード、正確性、情報の渦など、インターネットを使いこなして初めて起業家といえると言う内容だ。これから、創業したら人を雇わなければならない。その結果、失業者を無くし社会を活性化してこの不況脱却を目指す国の施策と反し、インターネットを活用してリストラ、アウトソーシングの必要性を説く。
 もちろんこのとおりと私も思う。しかし、大企業がリストラを断行し、業務を自動化して労働者を失業へと導く。もう大企業には労働者の創出は期待できない。それも日本の企業の25%を占める製造業でこの傾向が強い。大きな工場を作り労働者を多く雇い質の高い製品を世界に送り出していた栄光の日本はもう終わりなのか。などなど私の不安は募るばかりだったが、よく考えてみるとそうではない。

 要は、時代の変革期に今、インターネットがあると考えた方がいいと思った。右肩あがりの経済成長時代から降下の時代、人生もそうだが、時代もサインカーブを描きながら流れていく。浮き沈みがあるのが当然だ。♪川の流れのように….♪
本題から少し外れたようだ。

日本インターネット協会の統計資料によると、日本のインターネット人口は2000年1月で1500万人を超えたようだ。これはパソコンの普及率に比例して伸びてきたようだが、これから控えめにみても20%くらいで伸びていくと私は思う。
あと、3年後は3人に一人がインターネットを利用することになる。これは日本の総人口が基本にあるので、働き盛りの人の殆どが使う時代がもうすぐ来るのではないか。Iモードに代表されるモバイルメールもこの需要を押し上げるだろうが、私の脅威はソニーのゲーム機「プレステ2」である。
 3月4日売り出したが、予約分も含めて1日で100万台を完売した。おそらく、2000年中には1000万台を突破するのではないだろうか。すばらしい3Dゲームで若者を虜にしていくが、そのゲーム機の陰には何が隠れているのだろうか。
そうです、プレステがインターネットに繋がるのです。
 現在はパソコンがなければインターネットはできませんが、プレステとテレビが合体すれば家庭でテレビを見る感覚でインターネットがスイスイ可能になる。テレビは100%以上の普及率、これに4万円弱のプレステがドッキングすれば、なんとビックリ箱を開けたみたいだ。これば大爆発するぞ!ドキドキだ。
しかも、ここに多種多様なビジネスチャンスが大きな口をあけて待っているのだろう。
つづく