9月10日(火)
7月のコース下見に始まり、器材の整理や積み込み等で連日準備を行ってきた2002ツール・ド・北海道国際大会もいよいよ明日から始まる。今年は海外から6チーム(前評判ではイランが強いとか)、実業団9チーム(日舗・シマノに愛三がからんでくるか)、学生5チーム(日大がいいぞ)の計20チームが出場する。今年も僕のポジションは関門審判(HOT-1)のチーフです。釧路スタートになるので、例年と違い車両は釧路で引渡しになるため、今日はJRで釧路まで移動。昼からの「審判合同会議」に出る。

今年のチーフ・コミッセールは中国の邱基金QIU Jijin。何年か前にもツール・ド・北海道に来たことのあるコミッセールである。邱さんから全般的な注意の後、UCIのアンチ・ドーピング・インスペクターである坂本先生とUSIコミッセールの菊地さんから若干の説明があり、「部門別会議」になる。関門審判はHOT-1からHOT-4までの4グループ・9名の構成で仕事をすることになるが、その内新人が5名ということで、下見の際に撮って来たVTRで各ポイントの様子と仕事の内容を確認する。HOT-1はドライバーがシマノの鈴木真理似の堀君とセクレタリーが高橋松吉似の山本さん、それに僕の3人。「部門別会議」が終わると、車両をニッポン・レンタカーから受け取り(今年のHOT-1はホンダのオデッセイ)、早速ビデオデッキとモニターと無線機を取り付ける。全ての準備が終わった頃には釧路の夜も更けていたのでした。今宵の宿は釧路プリンス。
9月11日(水)プロローグ
今日は午前中が市民参加のTTで、午後からいよいよプロローグがスタート。

我々関門審判はポイントでの着順判定に使うデジタル・ビデオ・カメラのチェックが午前の主な仕事。またプロローグでは、全20チームのそれぞれ5番の選手をデジカメで横から撮影し、パソコンに取り込みプリントアウト。正面のジャージのデザインについてはJCFに登録されている資料が渡されますが、実際のポイントでは横向きのジャージのデザインの方が大事なのです。ポイントの着順はもちろん目視が原則ですが、ツール・ド・北海道では目視の順位は暫定で、HOT-1の車でビデオを使って確定順位を出すというシステムをとっています。そのためビデオの精度が重要なのですが、今の一般的なカメラではスポーツモードまでシャッタースピードをあげても、山岳KOMはともかくHOTでのゼッケンの読み取りは不可能な状況です。そこでHOT-1の審判はビデオに写っている選手のジャージや場合によっては自転車のデザイン等と照合しながら確定順位を出しています。

そのために今までも横向きの写真が必要だったのですが、今回ようやく可能になりました。また今回はモニターではなく、直接パソコンでビデオを再生し確定順位を出せないかも検討しました。マックは問題なく可能で、画質もデジタルのままで再生できるせいかモニターよりも鮮明であることが分かったのですが、協会のパソコンはウィンドウズなのでウィンドウズでのシステムをあれこれ考えてみたのですが、いい方法が見つかりませんでした。どなたかウィンドウズのノートパソコンでデジタル・ビデオを再生する方法を知っていたら教えて下さい。
今日の順位は1位・日舗・岡崎、2位・カナダ、3位・ラバネロ飯島。上位には予想通り、日舗・シマノ・BSが入ってくる。
夜は釧路プリンスで開会式。選手宣誓は狩野智也(シマノ)でした。
9月12日(木)第1ステージ
毎日スタート1時間前には競技役員のミーティングが行われる。例年だとチーフは挨拶程度で終るのですが、邱さんは毎朝その日のステージの要点について確認をしていました。うるさいチーフだとの噂でしたが、旅行気分のチーフが多い中、僕には好感が持てました。

今日のステージは最後の知床峠の登り以外は平坦なコースなので、集団でののんびりしたレースを予想していましたが、シマノ(大内・山本)/BS(橋川・田代)/日舗(テテリック・モーリ)ら16人がアタック。どんどんスピードが上がり、中標津のホットスポットでは僅差でシマノ大内がアイルランドをさす。僕の目視ではさしきれていないと判断したのですが、ビデオでの確認の結果2cm・タイヤ1本分の差で大内のリードでした。まだまだ修業が足りない。続く標津のホットスポットも16人のリーディング・グループによるポイント争い。ここはラバネロ高橋がとる。このあたりで先頭と集団(ペロトン)との差は5分。

しかし、羅臼が近づくにつれてペロトンが追い上げる。羅臼の交差点を左折し峠にかかったときにはその差1分、完全に射程圏内にとらえる。先頭集団を飲みこんだ瞬間に、今度はクライマーたちがアタック開始。気温6℃の峠を目指す。
個人総合1位・日舗モーリ、2位・シマノ狩野(29秒差)、3位・BS橋川(55秒差)。
イランの選手はフィニッシュ後、リコーのバスで震えていました。
今日の宿は、知床第一ホテル。豪華海鮮バイキングで満腹。今年も太って帰りそう…。
9月13日(金)第2ステージ
ウトロをスタートし、今年のツール・ド・北海道の最大の難所である津別峠がひかえる今日のステージ。

今後の展開を予想する上で大事なステージである。レースは序盤からBS水谷/愛三・坂口/ミヤタ行成の3人が抜け出し小清水のホットスポットを通過。しかし、この逃げも次の野上峠KOMでは吸収され、シマノ山本を先頭に集団で通過。30人前後の集団は屈斜路湖を右に見ながら激走。Feedinng Zoneの後、左折し津別峠へ向かう。車幅ギリギリの九十九折の登りがこれでもかと続く。カナダ・ペラス/シマノ狩野/日舗モーリの順にKOMを通過。KOMというより個人総合争いの様相を呈する。時速80kmを超えるスピードで峠を下り、津別町HOTから60人の集団で北見のフィニッシュへ。集団同タイムのため、個人総合は変わらず。このステージでモーリとのタイム差を縮められなかったシマノは明日以降のレースが厳しくなる。

北見では、下見の時からお約束の焼肉の龍巳でホルモンを食べ、和風すなっくシドニーで盛り上がる。シドニーでは道選の坂上監督・風間メカも加わり、絶好調の道選の活躍をたたえた。信也監督の歌う「未来」は意外ですが良かったですよ。