角田 弘明

― ガイアウェーブにアクセスの皆さんコンニチハ。案内役のキーマです。―


 「前回の続きを展開していきましょう。」
 「現在から遡ること一万二千年。この時期が一昔前のガイアのターニングポイント(転換期)であって、世界中における洪水伝説の基となる事実なのでしょう。」
 この大異変の余波は、森の海とも表現されていたヨーロッパ全域においても展開されていた。
 謎の海の民と同様の人たちが、以前に住んでいた民族を圧迫し、時には後に来た人びとが入れ変わった状況さえ見受けられた。
 謎の民が住んでいたイギリスのオークニー諸島のスカラブレー遺跡の場合、六千年以上前に計画性のある住居跡と、生活様式を持つ洗練された人たちが居住していた。
 「では、歴史の舞台で後からやってきた人たちは、一体誰なのか?」
 「僕が知った驚異的な事実のいくつかを述べて見ましょう。」

 世界中の人たちから美声で愛されている小鳥、カナリアの原産地カナリア諸島。アフリカ西岸の大西洋上に位置しており、原住民であるグアンチェ族の古いミイラは、金色の髪がまだ残っている者もいて、身長は二メートルをゆうに超える巨人の骨格である。
 そのうえもっと驚くことは、頭蓋客積が千六百〜千九百tに及び、額が異常に広い超人レベルの種族である。
 ちなみに現代人は平均千三百五〇tである。
 三回目に述べた謎の民族であるシュメール人の神話に登場する有名な王がいる。

 ウルク第一王朝の王であるギルガメッシュは、在位一二六年間に及ぶ長命な人物で、その体格も残されている彫像を見る限り、信じ難い高さである。
 後世の人たちが誇張されたもので真実ではないと語っているが、成獣の雄ライオンを片手で抱いた立像である。
 真実ならば、ゆうに三メートルを超す身長であろう。
 同じ様なことは日本においても散見できる。
 日本の古文献に記述されている内容の中に、似たようなことが書かれている。
 それは、日本の歴代天皇のことである。
一例として初代神武天皇は一二七歳の長寿であった。第十二代景行天皇は一四〇歳まで生存され、その身長は十尺(約三メートル)、日本武尊も十尺であったと記述されている。
多少の誇張がかりにあったとしても、現代日本人よりは長命であり、かつ長身であったのは間違いのないことであろう。
ヨーロッパにおいても、三万年程前にフランス南西部に突然出現したクロマニョン人がよく知られている。
フランスのベリゴール地方の村エイジーで千八百六八年にクロマニョン人の遺骸が五体発掘された。
そのうちの老人の身長は約二メートルで、頭蓋容積はグアンチェ族と同じく超人レベルの大きさであった。
「僕たち現代人につらなる祖先の話はこれ位にして、海底に沈んでしまった建造物に目を向けてみましょう。」
「一つは近年になって沖縄の与那国島沖で発見された、海底の大規模な石造構築物であり、二つ目は名高いバハマの海底遺跡です。」
共に専門家の話による築造された時期が、一万二千年前頃であろうとされている。
ここでもガイアの大異変の時期、一万二千年前という″キータイム″がある。
バハマの海底には、巨大な石造りの円環(輪)や直線道路、はてはナスカの地上絵同様の全長二〇〇メートル以上の魚の絵他が展開されている。
それらの公式の探査は、なぜかバハマ政府により禁じられている。
このようにいくつかの証拠からも、現代文明に先だち、先行文明が存在し、その文明は非常に進んだ技術文明であったことが分かる。
その文明こそがアトランティス文明であって、古代世界の多くの遺跡を残した人たちであった。

「僕たち人類は、地母神ガイアに寄生して生きていながら、彼女の真の姿を知ろうとしていない。また、人間の過去のあやまちの原因をなぜか隠蔽し、人の目に触れさせないということさえ行っています。」

次回につづきます。