〈ケニアの土産物屋〉

  やがて、車は現地の土産物屋に入る。現地人との駆け引きが面白くて、大きな瓢箪に山羊の皮を張って作ったドラムを買ってしまった。1000円だった。実は、以前からドラム缶の
蓋を叩いて作ったスチールドラムが欲しかったのだが、アフリカではなく本場はジャマイカとのこと。知らなかった残念。

  それ以外にも家族の土産を買った、値段交渉はすぐ二分の一位〜三分の一になる、上手くすればもっと安くなるのでは? 彼らはプロの商人だ、損する商売はなどしない。値切れるだけ値切った方が良い。

  彼らはネアカで、やりとりが陽気で実に面白い。コツは自分も陽気にオープンマインドで接すること。すると、フレンドリーに話が進む、相手も生身の人間だから。他のメンバーの交渉を観察していると、彼らはどうやら相手の人柄を見て商売している様にも見える。うまく気が合うと、どんどん安くなるのである。

相手のペースに騙されまいとして身構えている人は、却ってあまり値段が下がらず高く買っている人もいたり‥して。見ているだけでも面白い、当方は笑って観ていた。

 それにしても、あ〜楽しかった。

 〈バーベキューレストラン〉

ナイロビに着く、飛行機の時間までかなりある。そこで、ナイロビ空港近くの野生動物のバーベキュー専門レストランに行く。出てきたのは、バッファロー、レイヨウ、シマウマ、ダチョウ、クロコダイル(ワニ)である。大きな肉の塊を串に刺してぐるぐる回転させて炭火で焼くのである。落ちる肉汁が煙りになって肉にスモークされ香りが付く。

だから店内はすごい煙。私が、旨いと思ったのはシマウマ、バファロー、ダチョウ。でも動物の肉は個体差が大きいので、いつも同じ味ではあるまい。

  クロコダイルは、知らなければ少し臭みのある大味な鶏肉だと思い込むだろう、ガーリックで臭いを和らげていたが僅かに泥臭いのである、飼育法によるものなのかも知れないがわざわざ食べる程の物では無いと感じた。レイヨウはコメントなしで不味い。

 〈帰国〉

ナイロビ空港の売店でコーヒーなどの土産を買う、全部で63$の筈が72$請求された、店の女がズルしようとしたらしい。抗議して返金してもらう。これだもんな〜

  帰りの航路は同じルートである。
例のエミレーツ航空に乗る。スッチーは美人ぞろい、気分がいい。シートに座ると、日本に帰れる安心感と、さすがに山の疲れが出てきた様だ、眠くなる。

 やがて飛行機がゆっくりが動き出す。そしてテイクオフ。 

  さらばアフリカ。さようならキリマンジャロ。

   ナイロビ空港が雲に隠れて見えなくなった。