テッチ・オッタン
(フリーライター)

6/9
 航海中初めてイルカと遭遇する。背びれが見え隠れする。しかし4〜5名の者だけが接することが出来るのみで残りの者達は海の上に置いてきぼりになった。潮の流れが速くドンドン遠く離れていくのを見ていると不安感があった。昨日ヨシノリと一緒にチャプチャプしていた時は、たいして波もなかったので別に平気だったが、今日は流れが速く、その上周囲に手助けしてくれる人が余りいなかったので僕一人でやるのはちょっとしんどかった。やっとの事でロープにしがみつき、プラットホームまでたどり着いたが、途中塩水を飲み少しパニくった。すぐに谷内さんに潜ってもらい、助けあげてもらった。やっぱり無理なヤバイ所だった。もう少し泳げればいいのだが・・・。午後6頭のイルカを発見。このイルカと皆は大いに交流を深める。
 周囲の人もイルカが出てくると一生懸命なので、僕たちなんか相手にしている暇などないだろうからよっぽど注意しないとマズイと思った。
今日は早く目を覚まさないといいのだが・・・。ヨシノリはすでに眠りに入った。
僕は12時頃に就寝。

6/10
今日も又ヨシノリは、AM3:00に目覚めた。さすがにこっちもつらい。食堂でわめいている船員が寝られないから外へ出てくれといわれた。この姉ちゃんは20そこそこなんだろう。他のメンバーならそういう言い方はしなかったんだろうけど岩倉さんは「ずいぶんキツイ事言うねえ」と驚いていたようだった。まあ、うるさいのは確かだ。1時間もむっとしていただろうか。やっとおとなしくなったかと思ったらオレンジ、バナナを食ってまだ足りないらしく、レモンを切ってくれとせがんだので1個むいてやったらすっぱいのをおもしろがって何個も切ってくれとせがんだので、その度に俺は青いレモンを食わされた。だれかが探してた柿の種食ってヒーヒーいいながら朝イルカを見つけるが、ボハルタイプドルフインとがいてあまり寄り付きづらいタイプだったようで空振りだった。昼食後ヨシノリと一緒に泳ぐ。しかしそのすぐ後ヨシノリは暴睡する。
俺ももう少し泳げばよかったなとちょっと後悔した。たいして疲れもなくいいヨシノリは宿で起きると必ずボートを持って乗るといいだした。多分最初の日の記憶が残っているのだろう。そのかわり眠くて海に入りたくないときは左手を指差して「イツモイテ」を連呼し室内にとどまろうとしている。昼食前後のイルカの来る感じの時にイテイテを連発して海に入りたがらないことが多い。困ったものだ。
今日も11:00から12:00まで寝て起こしたら機嫌が悪い。室内でゴロゴロしていた。2回ほど海に入った。入れば機嫌よく足をバタバタさせて楽しそうにやっているのだが。
8:00寝る。