テッチ・オッタン
(フリーライター)

6/11
 
今日も3:00スコットに大丈夫かと言うような顔をされる。午前中イルカにヨシノリと俺もかなり近くまで寄ることができ、1.5mから2m近くヨシノリにもよくわかった様だった。
しかしイルカがどういうものなのヨシノリにはピンと来ていないみたいだった。何事もなかったようにパンにてんこもりのジャムをつけてココアを飲み干していた。近頃はパイロットデッキに行きたがって困る。そっちの方が柔らかくて寝やすいソファーだし、いたずらしたい機械が山ほどあるのだった。俺が見れるとき以外はヨシノリをそっちに行かせないようにして行くと注意する様にしている。少しずつキキワケは良くなってきているようだがまだ事も多い。それでも村松の大将が言うように来たころよりはききわけがいいんじゃないだろうか。表情も明るい。前より人の顔を見たり自分の本を指さしてこれはなんだと何回も尋ねる気がする。

6/12
今日は波が荒い日になるから酔いそうな人はあらかじめ薬を飲んでおけと船長が言った。確かにこの日は結構荒れていて昨日位からみんなへたばっていたので何人かはつらそうだった。
海に入るにしても寒くてあまり入る人は多くなかった。しかしヨシノリは相変わらずこういう揺れにも強く平然としていた。だが普通の人、特に女の人の場合、大半の人々はこれぐらいの揺れの日にいきなり乗ったら酔うだろう。こういうクルージングにはこんな日もつきものだろう。好恵ならまず5分ともたないだろう。まず階段、かなり急で大人の女の人でもかなり大変そう。登りはいいが下りは後ろ向きもちょっと無理か?落ちたら最後へたすりゃ死ぬかも!!
後ろのキャビンにつながる階段はまだ余裕があるからいいが前の人にはキャビンの階段はいきなりあるんで蓋をしてもらわないと事故になりかねない。その他落ちるといえば当然船から落ちる可能性もあるし上部デッキは結構隙間があって落っこちそう。甲板に出る日はライフジャケットを着用義務づけられている。
トイレは下まで行く時は間に合わず、ちょっともらしたが、小の時は甲板でさせてもらっている。船長以下まあ、大目に見てもらっている。そういえば、夕方皆で夕日の写真を撮っていたら、ヨシノリが2人のお姉ちゃんの着ている水着のガラが気に入ったらしくTシャツをはぐって見ていた。ついでにおっぱいをわしづかみにして悲鳴をあげさせていたら逆襲でTシャツをはぐられて恥ずかしがっていた。