話が前後します。
成田に集合した参加者は5人、日本人ガイド一名。
シンガポールで関空からの二人が合流して、計7人のパーティ。

〈エミレーツ航空でドバイへ〉

 シンガポールからエミレーツ航空でアラブ首長国連邦のドバイに向かう。ここのアラブ人係員のチェックインがやたら厳しくて閉口した。9.11が近いせいだろうか。

 成田でハンドチェックで通過したフィルムをここでも同じようにしようとしたら断られてしまった。FilmだけはX-Rayを通したくないと主張したら、フィルムを一本づつ開封してもいいのか(感光する)と脅されて、やむなくフィルムシールドを二重にしてX-Ray透視装置を通過させました。フィルムシールドを2枚持参して良かった。

 実はこの尊大なアブラ野郎に少々腹が立ちました、いやアラブ野郎ですね。でもこの不愉快さも長続きしません。飛行機に乗り込んだらスチュワーデスさんのとても綺麗なこと、きれいなこと、凄いエキゾチック美人なのである。少し位アブラ臭くてもそんな事はどうでも良くなってしまいました,単純!

  このエミレーツ航空というのは、中東で一番人気のある航空会社とのこと。私は当然エコノミークラスだが各座席に液晶テレビが付いていてゲームやビデオ、インフォメーションなどが選択できる。食事もそれなりにリッチで納得のゆく物です。全日空とは、段違いのデラックスさで、アラブの経済力を見せつけられる。

 またまた、長いフライトだ。途中スリランカのコロンボに止まり8時間弱でアブダビ.ドバイ空港に到着、ここで3時間ばかりの接続待ちである。ここの空港はシンガポールよりもさらに洗練されている。アラブ的美意識を表現してるかのように、清潔で豪華だ。

 アジア系の掃除夫が、たえず床を磨き込んでいる。こんなところにもアラブのオイルダラーの底力を見せつけられる。こうして比較すると成田は、美しさよりも実用性を第一にデザインされている事が判る。もう少し日本的なしっとりした潤いや、美しさがあっても良いのではと思う。


 この辺まで来ると、さすがに日本人の姿はめったに見られなくなる。アラブ人、アフリカ人?、どこかの国のアジア人、インド人、ヨーロッパ人など多彩になる 。治安は良さそう。ガードマンが多い、テロ対策か?


  〈ドバイからナイロビへ〉


 ナイロビ行きの飛行機に乗ると、乗客が一変する、アフリカ人が多くなる。この便もまた
8時間程の長い長いフライトである。お尻が痛くなってくる、苦痛。シンガポールから、ずーっと夜間飛行なのだから何も見えない。持参した文庫本も読み終わりひたすら退屈、かといって座った姿勢で長い時間睡眠できるものではない。

 この便も同じエミレーツ航空会社。腹が減っていなくても時間で食事が出てくる訳で、同じ航空会社だから同じメニューである。 まいったな〜

  現地時間で昼頃、ナイロビ到着。高地で乾燥地区なのだろう、天候は曇りで涼しい、気温は21℃。赤道直下のイメージと余りに違う。ガイドから治安が悪いので空港内でも充分に注意するよう云われる。スリ、置き引き、ひたっくりは珍しくないとの事。空港は古い建物で余り大きくない。

 ナイロビの治安の悪化は、隣国ソマリアの長引く内戦からの難民移入によると云われている。長大な国境線を有する国では難民阻止は不可能という。東アフリカ一の先進国だったケニアのナイロビに難民が集中した。これらの人々は武器を隠し持っている武装難民ということだ。